そのうち、高度な意識活動を行う大脳皮質には、約140億個の細胞があります。
では、このとてつもない数の脳細胞を、
私たちはすべて使っているのでしょうか。
以前は10%くらい使っていると言われていましたが、
実は4%くらいしか使っていないというのが、最近の定説です。
いずれにしても、せっかく所有している脳細胞の、
ほんの一部しか使っていない、ということになります。
もったいない話ですね。
とすると、私たちの脳は、こんなに大きい必要があるのでしょうか。

岡山大学の森教授が興味ある話を紹介しています。
CTスキャンが普及し始めたころ、アメリカの科学雑誌
『サイエンス』に載った話です。
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大学の数学科を卒業した男性が、就職試験を受けに、ある会社に行った。
身体検査で、頭が普通の人より大きく見えるので、
念のため精密検査を受けてくるようにいわれた。
脳外科に行くと、脳質に脳脊髄液が溜まる水頭症ではないか、
とCT検査をされた。結果は疑いどおりの水頭症だった。
さらに驚くべきことに、彼の大脳の厚さは数ミリで、
その重さは100グラム以下しかないことが分かった。
通常の水頭症では、溜まった脳脊髄液のため、
大脳が圧迫されて脳が薄くなり、体が麻痺したり、知的発育が不全になる。
そこでいろいろ検査したが、運動能力も精神状態もまったく正常、
IQにいたっては126(普通は80から120)と秀才であることが分かった
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さて、普通の人の大脳の厚さは4.5センチ、脳の重さは約1300グラムです。
とすると、この男性の大脳は普通の人の10分の1しかなかったわけです。
この例を考えると、やはり、私たちの大脳の9割は必要がないのだろうか、
さらに、残りの部分は何をしているのだろうか、という疑問がでてきます。
使われていない残り(予備?)の膨大な数の脳細胞の一部でも活用できたら、
私たちの学習能力は、飛躍的に向上するはずです。
最近、それがどうやら可能であることが分かってきました。
参考書:
『学び方のまなびかた』日本ユニバイト株式会社
『脳 100の新知識』森 昭胤/講談社






